保険営業に転職するなら生命保険と損害保険どちらがいいの?どちらも経験した私がお答えします

生保と損保どっち 転職

これから保険会社や代理店で働こうか検討している方は、次の4つのポイントを確認していますか?

保険業界で働くことは生易しいものではありません。

あなたに合うかどうか、しっかりと確認してから転職するかどうかを決めましょう。

生命保険と損害保険の営業の仕事内容の違い

生命保険と損害保険は同じ「保険」ですが、仕事内容は全く異なります。

生命保険は「ひと」、損害保険は「もの」

種類 対象
生命保険 ひと
損害保険 もの、一部ひと

生命保険・・・死亡保険、医療保険、がん保険、学資保険など

損害保険・・・自動車保険、火災保険、賠償責任保険など

営業は契約だけでなくアフターフォローも行う

生命保険・損害保険どちらの営業も、新契約の提案や販売を行いますが、契約後のアフターフォローも大切な仕事です。

生命保険のアフターフォロー
保険金や給付金請求の対応、氏名や住所変更、解約の処理など

損害保険のアフターフォロー
契約更改手続き、事故対応、氏名や住所変更、解約の処理など

どちらも契約後のアフターフォローは半永久的に、契約が切れるまで(満期や解約まで)続きます。

アフターフォロー自体はサービスですので収入にはなりませんが、その後の追加契約や紹介に繋がるケースが多いので手が抜けません。

アフターフォローはボランティアだが、親身に契約者に寄り添えば追加契約や紹介に繋がる。
しかし、おろそかにすれば追加や紹介がないどころか、契約の早期解約やクレームに繋がるので注意が必要。
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生命保険と損害保険の営業の働き方の違い

生命保険と損害保険の働き方には違いがあります。

また、営業とソリシター(営業サポート)でも違いがあります。

生命保険は「走り続ける」イメージ

生命保険は一般的に、契約を摂り続ける必要があります。

生命保険契約から支払われる報酬(コミッション)は、契約した保険の保険料や契約年数、払込期間の長さによって異なります。

保険料が高く、契約年数や払込期間が長いほど報酬は高くなります。

ただ、報酬がいくら高くても、それがずっと続くというわけではありません。

これは、ほとんどの契約が契約後3年から5年で報酬の支払いが完了するシステムになっていることが原因で、そのため、報酬の支払いがなくなる前に新しい契約を取り続けなければならないのです。

しかも契約後1年は高額な報酬ですが、2年目以降は大きく報酬が下がるのも一般的です。

損害保険は「貯める」イメージ

生命保険と違い、損害保険は契約が続く限り、毎年同じ報酬が支払われ続けます。

ただし、自動車保険などのように毎年更新して保険料が安くなる場合、それに応じて報酬も下がってしまいます。

それでも、生命保険のように数年で報酬が「0」になることはありませんので、新しい契約を取り続けることができれば、雪だるまのように収入は増えていきますので、コツコツ営業することができれば安定した収入を得ることも可能です。

生命保険の営業は、走り続けなければ死んでしまう「マグロ」のようなもの。
損害保険の営業は、ある一定のところまで契約を積み重ねれば、その契約をキープできれば安定した収入を得ることができる。

営業とソリシター(営業サポート)の違い

保険に関わる仕事には2種類あります。

それは、直接顧客とやり取りをする営業と、営業をサポートするソリシター(営業サポート)です。

営業は成果主義

営業は、生命保険・損害保険ともに成果主義で収入が決まります。

「やればやるだけ」自分の収入に直結しますので、やりがいがあるのが特徴です。

保険会社に勤める営業マンでも、保険代理店に勤める営業マンでも成果主義であることに変わりはありません。

ただ、成果主義であるということは、成果が上がらなかったら収入は下がり、最悪の場合には退職しなければいけないことも覚えておかなければいけません。

このあたりは、かなりドライですので注意が必要です。

ソリシターはサラリーマン

ソリシター(営業サポート)は、保険会社に勤める社員で、基本的には月給制です(担当した営業や代理店の契約数の増加によってボーナスもある)。

ソリシターは営業に契約を挙げてもらうことが仕事ですので、営業が契約に必要や情報やツール、ときには雑務なども積極的にこなす必要があります。

担当した営業や代理店の成績が思わしくない場合でも退職するようなことはありませんが、担当の変更や配置転換などは行われます。

営業は顧客に向き合い成果主義。
ソリシターは営業に向き合い、雑務も多いサラリーマン。

生命保険と損害保険の営業の収入・年収の違い

保険業界に就職・転職を考える人の一番の目的は「収入アップ」という意見が少なくありません。

一般的なサラリーマンや、どんなに働いてもお給料が上がらないと悩んでいる方には魅力的に見えるほどです。

年収は30代で590~640万円

転職サイトの@typeによれば、生命保険・損害保険業界に転職した方たちの平均年収は、30代で590~640万円となっています。

【20代】390~440万円、【30代】590~640万円、【40代】790~840万円

これは30代全体の平均年収が455万円なのと比べると、かなり魅力的だといえます。

ただしあくまで成果主義であることは忘れないこと

一見、この年収を見ると「誰でも簡単に稼げる」と思ってしまうかもしれませんが、決してそんなことはありません。

保険業界は、生命保険も損害保険もあくまで成果主義ですので、能力のない(契約の取れない)人材には報酬は支払いません。

実際、22年間この業界にいた私の経験からいえば、「売れている」営業マンはほんの一握りしか存在せず、ほとんどの営業マンは一般的なサラリーマンの収入よりも低い年収でした。

ですから、モデルケースだけを見て、「保険業は稼げる」と安易に転職するようなことは避けるべきです。

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生命保険と損害保険の営業に向いている人・向いていない人

生命保険や損害保険の営業に向いている人なら、先ほどのような高額な収入・年収を稼ぐことも可能です。

ただ、あなたの適正を見誤ってしまうと残酷な結果が待っていることも覚えておきましょう。

生命保険の営業に向いている人、向いていない人

生命保険の営業に終わりはありません。

立ち止まることはあっても、止まり続けることは「収入ゼロ=死」に直結します。

そして、生命保険は人の健康に対する不安や家族に対する気持ちなどを喚起して契約に繋げていくものですので、高度なコミュニケーション能力が必要になります。

生命保険に向いている人
・人の気持ちに共感できる
・走り続ける動機がある
・お金へのモチベーションが高い
・付き合いが良い
・勉強が好き、向上心がある
・人脈が多い人

生命保険に向いていない人
・人の気持ちに無頓着
・飽きやすい
・お金にあまり執着しない
・付き合いが悪い
・勉強が嫌い、向上心がない
・人脈が少ない人

損害保険の営業に向いている人、向いていない人

損害保険の営業には豊富な知識が必要になります。

損害保険の契約を勝ち取るためには、法律や事故対応などの豊富な知識が必要になります。

もちろん、契約するのは人ですからコミュニケーション能力も必要ですが、損害保険の場合、事故対応などのフォローがしっかりとできることで信頼を勝ち取ることができて、さらなる契約の追加に結びつきます。

損害保険に向いている人
・コツコツと続けることができる人
・知識や情報を積極的に得るために動ける人
・事故対応が丁寧にできる人
・顧客の質問に丁寧に答えたり、わからない場合でも「後ほど確認して連絡します」と素直にいえる人
・人脈が多い人

損害保険に向いていない人
・一発逆転の発想ばかりの人
・勉強しない、向上心がない人
・事故対応がいい加減な人
・顧客の質問にいい加減に答える傾向にある人

まとめ

保険業界で働くことは簡単ではありません。

頑張りによっては今までとは桁が違う高額な収入を得ることも可能です。

ただ、生命保険か損害保険どちらを選ぶかで、自分の特性を生かして成功できるかが変わってきます。

あなた自身の性格がどちらに向いているのか、また働き方がどちらに合っているのかをしっかりと確認して転職しましょう。