水没した車でも大丈夫?自動車保険の請求の仕方

水没 損害保険の請求の仕方

水没してしまった自動車でも保険は使えるのでしょうか?

保険業界歴18年の現役FPが、実際の保険金の請求方法なども具体的に解説しますので、参考にしてください。

台風やゲリラ豪雨などの自然災害での水没は車両保険の対象

台風やゲリラ豪雨のニュースがテレビで流れるたびに、冠水した道路に水没してしまって動けなくなった自動車を目にします。

このような被害に遭った自動車は、自動車保険の中の車両保険の対象となります。

車両保険の補償内容

車両保険の補償内容は大きく2つに分けることができます。

それが「一般条件」と「エコノミー」です。

エコノミー型は、保険会社によってその名称が異なり、「車体車」「限定危険」などという場合もありますので、詳細は各保険会社で確認しましょう。

以下は、それぞれどのような事故に対応しているかを簡単に表したものです。

事故例 一般条件 エコノミー
他の自動車との衝突
盗難事故
火災・台風など
単独事故(自損)・自動車以外の物との衝突 ×
あて逃げ(相手自動車とその運転手または所有者が不明) ×

エコノミーのほうが補償範囲が狭いので、その分だけ保険料が安くなります。

ちなみに、台風やゲリラ豪雨での水没は、この表でいう「火災・台風など」に含まれますので、一般条件、エコノミーどちらを選んでも車両保険に加入してさえいれば補償されます

地震による津波などによる水没は対象外

台風やゲリラ豪雨と同じ水没でも、その原因が地震による津波(噴火も)となると補償は対象外となります。

これは、地震や噴火による津波が

「いつ発生するかわからない」
「発生したら被害範囲が広く損害が大きい」

ことが理由とされています。

地震や噴火による津波の損害は、東日本大震災のときに明確になりました。

車両保険で津波を補償の対象とするためには、特約で地震・噴火・津波危険『車両全損時一時金』特約をつける必要があります。

この特約は、保険会社ごとに名称が異なりますが、補償内容はほぼ同じですので検討すると良いでしょう。

保険会社への請求の仕方と流れ

まずは修理工場へ

自動車が水没してしまったら、まずは修理工場へ移動させます。

このときに大切なことは、自走させようとせずに、必ずレッカー車を依頼して持って行ってもらうことです。

自動車が水没した結果、車内に水や小石などの異物が入ることによって、電極がショートし発火の恐れがあるからです。

まずは修理工場で、修理が可能かどうかをチェックしてもらいましょう。

保険会社へ連絡

保険会社へ連絡することは次の項目についてです。

・事故日
・氏名、証券番号、電話番号
・自動車の事故の原因
・自動車の状態(そのままか修理工場へ移動したか)
・修理工場の連絡先(名前、電話番号、担当者名など)

保険会社と修理工場が交渉

保険会社への連絡が完了したら、あとは保険会社と修理工場でのやり取りとなります。

・修理が可能かどうか
・修理可能なら修理にかかる費用はいくらか(見積もり)

自動車が水没してしまうと、エンジンだけでなくシートも見ずに浸かってしまいます。

水に浸かったシートはカビが発生しやすく、汚れやニオイが残ってしまうため、クリーニングする必要が出てきますので費用も高額になります。

保険金の支払いと翌年の等級

車両保険を使うと、翌年の等級は1等級ダウンとなります。

以下は、等級ごとの保険料の割引率を表したものですので、参考にしてみてください。

等級 割増引率(+:割増、−:割引)
無事故 事故有
1等級 +64%
2等級 +28%
3等級 +12%
4等級 – 2%
5等級 -13%
6等級 -19%
7等級 -30% -20%
8等級 -40% -21%
9等級 -43% -22%
10等級 -45% -23%
11等級 -47% -25%
12等級 -48% -27%
13等級 -49% -29%
14等級 -50% -31%
15等級 -51% -33%
16等級 -52% -36%
17等級 -53% -38%
18等級 -54% -40%
19等級 -55% -42%
20等級 -63% -44%

まとめ

台風やゲリラ豪雨などで洪水が起こり、自動車が水没してしまったとき、車両保険の補償対象となります。

その場合、一般条件でもエコノミーでも補償されますが、水没の原因が地震や噴火による津波だと補償の対象外となりますので、別で特約をつけるなど対応すると良いでしょう。