竜巻被害は保険の対象?確認すべき火災保険の補償内容と保険金の請求方法

竜巻被害 損害保険の請求の仕方

竜巻は今や日本全国で発生する自然災害のひとつです。

特に夏から秋にかけて発生することが多く、実際に甚大な被害をもたらすケースも発生しています。

では、竜巻の被害は保険の対象となるのでしょうか。

竜巻は火災保険の補償対象

竜巻は「風災」で補償される

竜巻の被害は火災保険の「風災」で補償されます。

風災はどこの保険会社が販売している火災保険にも基本補償としてあるもので、損害を受けた部分を修理する修理費用を補償してくれます。

実際に起きた竜巻被害

竜巻は、1年の中で9月と10月に集中的に発生していて、1年あたりの平均発生数は約27個となっています。

竜巻発生数

2012年5月6日茨城県常総市で発生した竜巻の被害

茨城県常総市で発生した竜巻は、死者1名、負傷者37名、住宅全壊76棟、半壊158棟、一部損壊400棟の被害をもたらしました。

竜巻ダウンバースト区別 竜巻
発生日時
(誤差範囲)
2012年05月06日12時35分
(-2分~+2分)
発生場所 緯度
(誤差範囲)
36度6分38秒
(±1秒)
経度
(誤差範囲)
139度56分44秒
(±1秒)
都道府県 茨城県
市町村 常総市
番地 大沢新田
消滅日時
(誤差範囲)
2012年05月06日12時53分
(-2分~+2分)
消滅場所 緯度
(誤差範囲)
36度11分9秒
(±1秒)
経度
(誤差範囲)
140度6分25秒
(±1秒)
都道府県 茨城県
市町村 つくば市
番地 平沢1257
藤田スケール(Fスケール) F3
被害域幅(m) 500
被害域長さ(km) 17.0
移動方向 東北東 
 
移動速度(km/h) 60
継続時間(分) 18
回転方向 低気圧性(反時計回り)
発生地点区別 陸上
総観場 気圧の谷 
寒気の移流 
 
総観規模じょう乱からの位置  
被害状況 死者 1
負傷者 合計 37
重傷 0
軽傷 37
住家被害 合計 634
全壊 76
半壊 158
一部損壊 400
非住家被害 合計 424
全壊 105
半壊 60
一部損壊 259
その他の被害 電柱・信号機の倒伏、車両の横転、倒木
特徴 スーパーセル竜巻。竜巻襲来前に降水は無かったが、多少の降雹あり。

その他の過去の竜巻の被害

現象区別 発生日時 発生場所 藤田
スケール
死者 負傷者 住家
全壊
住家
半壊
竜巻 2012年5月6日 12時35分頃 茨城県 常総市 F3 1 37 76 158
竜巻 2011年11月18日 19時10分頃 鹿児島県 大島郡徳之島 F2 3 0 1 0
ガストフロント 2008年7月27日 12時50分頃 福井県 敦賀市 F0 1 9 0 0
竜巻 2006年11月7日 13時23分 北海道 佐呂間町 F3 9 31 7 7
竜巻 2006年9月17日 14時03分 宮崎県 延岡市 F2 3 143 *79 *348
その他
(不明を含む)
2005年12月25日 19時10分頃 山形県 酒田市 F1 5 33 0 0
その他
(不明を含む)
2004年10月9日 16時00分頃 静岡県 伊東市 不明 *5 *100 *165 *244
ダウンバースト 2003年10月13日 15時30分頃 茨城県 神栖町 F1~F2 2 7 不明 不明
竜巻 1999年9月24日 11時07分 愛知県 豊橋市 F3 0 415 40 309
竜巻 1997年10月14日 13時45分 長崎県 郷ノ浦町 F1~F2 1 0 0 0
ダウンバースト 1996年7月15日 14時50分 茨城県 下館市 F1~F2 1 19 1 69
竜巻 1991年2月15日 11時00分頃 福井県(湖上) F1 *1 *5 *1 0
竜巻 1990年12月11日 19時13分 千葉県 茂原市 F3 1 73 82 161
竜巻 1990年2月19日 15時15分頃 鹿児島県 枕崎市 (F2~F3) 1 18 29 88

補償対象外となる場合もあるので注意

ただし、竜巻被害がすべて補償の対象となるわけではありません。

保険の対象である建物や家財が、経年劣化などで傷んでいる場合には、その後に竜巻被害を受けたとしても補償の対象外となることがあります。

修理すべきところを修理せずに放置していたり、すでに破損していたりしたところは補償されませんので、被害に遭う前に修理を行っておきましょう。

竜巻被害に遭ったときの火災保険の保険金申請の方法

保険会社や代理店に連絡をする

まずは被害に遭ったことを確認したら、すぐに保険会社や代理店に事故報告をしましょう。

事故が発生して3年経過すると時効となり請求ができなくなってしまいますので、損害の詳細がわかっていなくても、まずは事故報告をしてください。

損害状況を伝える

事故報告では次のことを保険会社や代理店に伝えます。

・被害のあった日時
・被害を知った日時
・被害の原因
・損害状況

最後の「損害状況」については、もしまだ最終的な損害の状況がつかめていないときでも「まだわかりません」と伝えて構いません。

下手な嘘をついて、最終的に損害状況を確認したときにつじつまが合わないようなことにならないよう気をつけましょう。

被害箇所の写真を撮っておく

被害箇所の写真は、実際に損害を受けた証拠となります。

通常は修理業者が見積もりを取る際に一緒に写真を撮りますので必要ありませんが、万が一のこともあるので個人的に写真を撮っておくことをおすすめします。

ちなみに、写真はスマホで撮ってプリンターで印刷したものでも構いません。

申請書類一式を保険会社に郵送し査定を待つ

修理業者から修理見積もりを受け取ったら、保険会社から送られてきた保険金請求の申請書と一緒に保険会社へ返送します。

書類に不備があったり書き漏れがあると、査定が進まず、保険金お受け取りも遅くなりますので、もし記入しているときに不明な点があれば保険会社や代理店に確認してから記入するようにしましょう。

保険会社に書類が届いて査定が始まり、通常2週間ほどで保険金の受け取りとなりますが、被害地域が広く該当する案件が多い場合などは少し時間がかかる場合もあります。

まとめ

竜巻被害は火災保険の風災の補償対象です。

もし実際に被害に遭ってしまったら、早急に保険会社や代理店に事故報告をして保険金の請求を行いましょう。

ただし、経年劣化などでそもそも保険の対象が破損していたり、修理すべき部分を放置していたりした場合には補償の対処外となりますので注意が必要です。

安全上の理由もありますので、竜巻の被害に遭う前に、危ないと思われる部分は早めに修理などをしておきましょう。

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