毎年夏に日本各地で開催される花火大会では、多くの人がその美しさに魅了されます。
できるだけ近くでキレイな花火が見たいと、何時間も前から場所取りをする人も少なくありません。
そんな中、2018年10月6日(土)に茨城県土浦市で開催された花火大会で、観客10人がやけどを負う事故が起きてしまいました。
6日夜、茨城県土浦市の桜川河畔で開かれた「第87回土浦全国花火競技大会」で、観客10人がやけどを負った。市の担当者によるといずれも軽傷とみられる。県警土浦署は当時の状況を詳しく調べている。花火大会は午後7時40分に強風のため中止になった。
花火大会は午後6時に始まった。20都道県の56業者が「10号玉」「創造花火」「スターマイン」の3部門で互いの技や独創性を競う予定で、県内外から観客約75万人が訪れていた。
引用:毎日新聞「観客10人がやけど 強風で中止に 茨城・土浦」2018年10月6日より
もし、あなたがこのような事故に花火大会の会場で巻き込まれてしまったとき、その賠償責任を問うことはできるのでしょうか?
また、加入している保険は対象となるのでしょうか?
花火大会には運営者により保険が掛けられている
花火大会にはイベント賠償責任保険が掛けられている
大勢の人が集まる花火大会では、通常その運営者により保険が掛けられています。
イベント賠償責任保険というもので、観客やイベント参加者がケガをしたり、ものが壊れたりしたときに対象となる保険で、近年の訴訟増加を背景に、イベント主催者は加入を求められています。
その補償内容は次の通りです。
詳しくは、花火大会専用の保険のホームページをご覧ください。
花火大会の事故でケガをしたら運営者に連絡をして賠償請求をする
もし、実際に花火大会を観覧中に、茨城県の花火大会のような事故に巻き込まれてしまってケガをしてしまったら、必ずその運営者に「事故によりケガをした(ものが壊れた)」と連絡を入れましょう。
花火大会の運営者は、このようにイベント賠償責任保険に加入していますので、保険会社の指定する手続き方法で、保険金を受け取れる可能性があります。
ただし、イベント主催者が保険に加入していない場合は、個人で賠償請求をすることになりますので弁護士などを通じて訴訟を起こすことになります。
また、事故が直接的な原因ではないケガや財物損害については補償対象外となりますので注意が必要です。
生命保険や損害保険が対象のケースもある
生命保険では医療保険が保障の対象となるケースがある
もし花火大会の事故が原因で、入院や手術が必要なケガを負ったときは、医療保険や医療特約の保障対象となる可能性があります。
入院をしたら入院給付金、保険会社所定の手術をしたら手術給付金が受け取れる可能性がありますので、加入している保険の保障内容を必ず確認しましょう。
損害保険では傷害保険が補償の対象となるケースがある
損害保険では、傷害保険の補償対象となる可能性があります。
傷害保険では、入院・通院・手術・死亡・高度障害などが補償の対象です。
ケガをしたら通院をするケースは多くなりますので、まずは通院をしたら保険会社へ連絡を入れると良いでしょう。
まとめ
花火大会の事故が原因でケガをしてしまったとき、その事故原因に運営者の責任が認められる場合には、賠償責任を追及することができます。
そして、あなたが加入している保険(生命保険・損害保険)も保障の対象となる可能性があります。
保険金や給付金の支払いの可否は保険会社に決定権がありますが、まずは運営者や保険会社に確認をしてみることが必要です。