独身に医療保険は必要?性別や未婚・既婚ごとに違う選び方を解説します

独身の医療保険 生命保険の選び方

独身に医療保険は必要か?

何年経っても話題になるこの問題ですが、果たして独身に医療保険は必要なのでしょうか?

その必要性を独身男性と独身女性に分けて考えてみようと思います。

独身男性の医療保険の必要性

基本的に必要性はない

会社員の独身男性であれば、傷病手当金などの公的保障でケガや病気もカバーできますので、基本的に医療保険は必要ありません。

また、生活に支障をきたさない程度の預貯金があれば、長期入院にも対応できるので、医療保険は必ずしも必要ということはありません。

独身男性でも医療保険が必要な人

ただし、医療保険が必要な人もいます。

・預貯金があまりない人
・ケガや病気などをした場合に家族のサポートが受けられない人
・自営業やフリーターの人

「医療保険はムダ!預貯金でカバーする!」という人でも、お金がまだ貯まっていない段階であれば話が別ですので、預貯金が貯まるまでは医療保険でカバーする必要があります。

また、経済面などで家族のサポートが受けられない人も医療保険が必要です。

そして、傷病手当金の適用外である自営業者やフリーターも検討の余地があります。

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独身女性の医療保険の必要性

基本的に必要性はない

女性も男性と同じように、基本的には医療保険は必要ありません。

会社員であれば傷病手当金のサポートもありますし、また、国立がん研究センターの統計を見ても、病気の中でも治療に時間がかかるとされている「がん」の罹患率はかなり低いことがわかります。

がん罹患率

国立がん研究センターよりイラスト転載

これらのことからも、独身女性、特に若い女性であれば医療保険の必要性はかなり低いといえます。

独身女性でも医療保険が必要な人

ただし、独身女性でも医療保険が必要と思われる人もいます。

・30代以上の女性
・女性特有の病気が心配な女性
・婚活や妊活をはじめたいと考えている女性
・預貯金があまりない女性

愛知医科大学病院の教授によれば、女性はライフステージごとにかかる病気は異なり、特に30代以降に女性特有の病気が増えてきます。

目安として、30代以降の女性は女性特有の病気にかかる可能性が高くなりますので、預貯金に余裕のない人は医療保険への加入を検討するとよいでしょう。

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未婚・既婚での必要性の違い

既婚者で、特に妊活を希望している女性は今後の不妊治療の可能性も含めて医療保険の加入を検討してみましょう。

・不妊治療をはじめると医療保険への加入に条件がつく
・条件がつくと帝王切開手術や切迫早産での入院が保障の対象外となる
・高齢出産では出産で帝王切開を選ぶケースが増えてくる

わが国での少子高齢化の影響もあり、高齢出産が増加して、その結果として不妊治療や帝王切開での出産が増えていることは事実です(厚生労働省のデータでは5人に1人)。

通常分娩であれば、その費用は出産育児一時金(42万円)でカバーできますが、帝王切開になると費用がかさみますので42万円にプラス10万円くらいのイメージで考えておく必要があります。

ただ、帝王切開や切迫早産での入院は公的保障や民間の医療保険の対象になりますので、高額療養費の払い戻しを利用すれば、実質的な1ヶ月の支払いは10万円程度となります。

また、入院日数にもよりますが、入院中の食事代や雑費などでさらに5万円ほどかかると思っていたほうがよいでしょう。

これらの支払いは民間の医療保険で対応することができます。

参照:全国健康保険協会 出産育児一時金について
参照:厚生労働省 高額療養費制度について
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医療保険の選び方のポイント

基本的には必要性は低い

これらのことを踏まえると、基本的には男女ともに独身であれば、医療保険に入らなければいけないということはありません。

ただ、特に30代以上の女性の場合、女性特有の病気にかかる確率が上がることと、晩婚化による高齢出産のリスク(帝王切開や切迫早産)を考えることも必要になります。

特に不妊治療を行った場合には、医療保険に加入できても帝王切開や切迫早産などの「異常妊娠」は保障の対象外となってしまう条件がついてしまいますので、加入を考えるのであれば不妊治療を行う前にしなければいけません。

保障内容はしっかりと確認すること

医療保険は保険会社ごとに保障内容に差がありますので、どんな保障をどれくらい必要か、特約は必要かを考える必要があります。

例えば、女性特有の病気を保障する「女性疾病特約」というものがありますが、これは必ずしも必要というわけではありません。

その理由として、

・女性疾病特約がなくても、女性疾病は医療保険の保障対象だから
・入院日額5,000円がプラスになるだけで治療が良くなるなどもメリットもないから
・保険会社が収益化を図って作った特約だから

などが挙げられます。

女性だからといって「女性疾病をつけましょう」と安易に勧めてくる営業マンはあまり信用できませんので注意しましょう。

サラリーマンには傷病手当金もあることを覚えておく

先ほどもお伝えしましたが、サラリーマン(会社員)であれば傷病手当金がありますので、最高で1年6ヶ月は標準報酬月額の平均の2/3を受け取ることができます。

また、保険適用の治療を受けたときは、高額療養費制度も利用できますので、実質負担は1ヶ月で約8万円ほどとなります。

すすめられたから医療保険に加入するということではなく、こうした公的保障でどれくらい経済的にカバーできるかを検討しましょう。

参照:全国健康保険協会 傷病手当金について
参照:厚生労働省 高額療養費制度について

貯蓄がどの程度あるかでも必要性は異なる

貯蓄に余裕がある人は、医療保険が必要ありません。

目安として、1年間働くことができなくても生活に困らないくらいの預貯金をイメージしてみましょう。

毎月の生活費が20万円なら1年間で240万、生活費が15万円なら180万円。

最低でもこれくらいの預貯金がなければ、簡単に医療保険は必要ないと決めるのは危険です。

そう考えると、預貯金があってもギリギリしかないのであれば、医療保険に加入する必要性のある人は多いのかもしれません。

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まとめ

独身に医療保険が必要かどうかは、男性・女性、未婚か既婚か、貯蓄の多さによって変わってきます。

保険の営業マンのいいなりになって「保険料はこれくらいなので支払いできますよね?」などという言葉に乗せられないように気をつけましょう。

あなたに医療保険は本当に必要ですか?

しっかりとその理由を確かめてから契約するようにしたいですね。