舌がん(ぜつがん)は、口腔癌の一つで、舌前方2/3(有郭乳頭より前方)と舌下面の範囲で発生する腫瘍です。
口腔癌の中で最も多く、報告によっても差がありますが、口腔癌全体の30%〜60%を占め、そのほとんどは舌縁部に発生します。
舌がんは、目に見える腫瘍のため早期発見が可能ながんですが、口内炎と間違えたり疼痛などの自覚症状があまりないために見過ごされることも多く、症状が進んでから医療機関を受診するケースも少なくありません。
手術や抗がん剤治療、放射線治療などを用いて治療しますが、5年全生存率は、 I期:91%、II期:80%、III期:65%、IV期:45%とされています。
治療期間も長くなることが予想される舌がんですが、生命保険の請求はできるのでしょうか?
がん保険と医療保険の請求の可否、請求の仕方について解説しますのでご覧ください。
舌がんはがん保険と医療保険の支払い対象になる
舌がんは、がん保険と医療保険の支払い対象です。
がん保険
- がん診断給付金
- がん入院給付金
- がん手術給付金
- 退院
- 抗がん剤治療 など
がん保険の支払い対象となる悪性新生物にはどのようなものがあるかは、アフラックのがん保険のWeb約款でも確認することができますので、参考にしてみてください(保険会社によて細かい部分は異なります)。
医療保険
- 入院給付金
- 手術給付金 など
がん保険は契約日から90日経過後なら支払い対象
がん保険には、契約日から90日間の免責期間(保険請求ができない期間)があり、この期間にがんと診断されても保険金や給付金の請求はできません。
もし、がん保険の見直しなどを検討されている方は、新しく加入したがん保険の免責期間が過ぎるまでは、保険料のダブリがあったとしても古いがん保険を解約しないように注意が必要です。
医療保険は入院と手術などが支払い対象
医療保険は、入院給付金と手術給付金が支払い対象となります。
もしあなたが、がん保険と医療保険の両方に加入していた場合、どちらの保険金も給付金も受け取ることができますので、「がんだからがん保険だけ請求する」ことがないようにしましょう。
同一保険会社でがん保険とがん特約付きの医療保険に加入している場合でも、両方とも請求・受取は可能ですので忘れないようにしましょう。
また、基本的には別々の会社でがん保険と医療保険に加入していた場合、保険金請求の際に必要となる医師の診断書は2通(1通につき3,000円~5,000円を医療機関に支払う)必要になりますが、保険会社によってはコピーの提出を認めてるところもありますので、事前に確認しておくと良いでしょう
保険料免除特約などが適用になる場合も
人によっては、がん保険や医療保険以外でも「保険料免除特約」を付けていることもあるでしょう。
保険料免除特約は、がん・心筋梗塞・脳卒中などの特定疾病(三大疾病)などで特定の状態になったと診断されたとき、以降の保険料の支払いが免除されるというものです。
終身保険や定期保険などの死亡保険に、保険料免除特約を付けている場合には請求忘れがないようにしましょう。
また、一度保険料が免除されたら、がんが完治しても保険料の支払いが復活することはありませんので安心してください。
がん保険と医療保険の請求の仕方
それでは、がん保険と医療保険の具体的な請求の仕方について解説したいと思います。
がん保険の請求の仕方
医療機関にがん(悪性新生物)と診断されたら、保険会社に保険金請求の一報を入れます。
請求の流れは以下の通りです。
- 加入している保険会社のカスタマーセンターに電話をする
- 契約者情報(氏名、生年月日、住所、証券番号など)を伝える
- 医療機関で伝えられた病状や治療内容などを伝える
- 保険会社から請求書類と保険会社指定の診断書が届く
- 診断書を医師に記入してもらい、請求書に必要事項を記入する
- 診断書を医療機関から受け取ったら、請求書と一緒に保険会社に返送する
- 保険会社の査定が完了し、保険金が指定の口座に振り込まれる
入院治療が長引きそうなときは、まずは診断給付金の請求だけでもしておくと、100万円単位のまとまったお金を受け取ることができるので安心です。
保険金請求が複数回になれば、それだけ診断書を発行するための料金は必要になりますが、最初にまとまったお金を受け取ることができれば問題ないでしょう(保険会社によっては複数の請求が必要ない場合もありますので確認しましょう)。
医療保険の請求の仕方
医療保険の請求の仕方は、基本的にはがん保険と変わりはありません。
ただし、同じ保険会社内で契約している場合でも、診断書はがん保険と医療保険それぞれで2種類必要になる場合もあります。
具体的な請求方法については、当サイトでもわかりやすく解説していますので参考にしてください。
まとめ
舌がんはがん保険、医療保険ともに保障の対象となっています。
請求の際には、がん保険なら90日間の免責期間経過後、医療保険なら契約後すぐに保険金や給付金の請求が可能です。
このページでは、基本的な保険金請求の仕方について解説しました。
ただ、保険会社によって保険金請求の際の注意事項や流れが若干違う場合もありますので、必ず保険会社に確認を取るようにしましょう。