花粉症やアレルギー性鼻炎で困っている方は保険に入れると思いますか?
一部の保険会社では花粉症は告知不要の疾患とされているところもありますが、中には告知の内容によっては鼻の部位不担保の条件付きでの加入となる場合があります。
そこで、花粉症やアレルギー性鼻炎で保険の加入を考えている方に、気をつけたい告知のポイントをお伝えしたいと思います。
告知ポイントはアレルギーの原因と治療開始の時期
アレルギー性鼻炎は、鼻粘膜がアレルギー性炎症を起こしたもので、「鼻過敏症」「鼻アレルギー」「花粉症」などと呼ばれます。
アレルギー性鼻炎は起きる時期によって「通年性アレルギー性鼻炎」「季節性アレルギー性鼻炎」に分けられ、前者の多くはハウスダストやダニによるアレルギーで、後者のほとんどは花粉、特にスギ花粉アレルギーによるもの、つまりは花粉症です。
告知の際のチェックポイント
アレルギー性鼻炎と診断されている場合、告知の際には以下のポイントを必ず記入するようにしましょう。
- アレルギーの原因
- いつから治療開始したのか(「〇年前から」でもOK)
- 服用する・した薬剤名(点鼻薬や服薬の薬剤名)
- 通年性か季節性か(毎年症状の出る時期)
風邪と花粉症の違い
「風邪だと思ったら花粉症だった」「花粉症だと思ったら風邪だった」
実は、花粉症シーズンは風邪の流行する季節にやってきますので、両者の見分けがつきづらい季節でもあります。
また、はじめて花粉症になった方には判断が難しいかもしれません。
花粉症の季節も春先だけではないので、心当たりがある方は次の表でチェックしてみてください。
チェックポイント | 風邪 | 花粉症 |
くしゃみ・鼻水・鼻づまりの持続期間 | 1~2週間 | 3大症状すべてが長期間続く |
症状が出る時期 | 不特定 | 毎年、同じ時期に症状が出る |
くしゃみの連続回数 | 3~4回 | 7~8回 |
鼻水の状態 | 初めはサラサラしているが次第にネバネバし色も黄色っぽくなってくる | シーズン中、透明でサラサラした鼻水が続く |
発熱 | 症状によっては発熱する | 熱が出ない(発熱や筋肉痛をともなうことはない) |
鼻づまり | 症状によって様々 | 鼻づまりがひどく、両方の鼻が完全につまり、それによる不眠、のどの渇きや痛みが起こることがある |
目のかゆみ | かゆみはない | 目がかゆくなる、涙が出る、充血するなどの症状が出ることがある |
通年性鼻炎の合併症は手術となることもあるので注意が必要
通年性鼻炎には、慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)、鼻茸(はなたけ:鼻ポリープ)、鼻中隔彎曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)、肥厚性鼻炎(ひこうせいびえん)などの合併症を併発していることがあり、これらの疾患では鼻の手術が行われることがあります。
このように、通年性鼻炎には合併症がある場合に将来の手術の可能性があるので、医療保険については鼻の部位不担保の条件付きでの加入となる可能性があります。
条件付きが嫌だからといって告知をしなかったり嘘をついてしまうと、告知義務違反となってしまいますので契約自体が取り消されてしまいますので、合併症がある場合には必ず告知をするようにしましょう。
まとめ
花粉症や通年性鼻炎は保険会社によっては告知をしなくても保険加入できる場合があります。
その場合には告知書にそう記載されていますので、「花粉症です」と告知をする必要はありません。
しかし、告知が必要な保険会社や合併症がある場合には必ずその旨を告知しなければいけません。
ただ、合併症がなければ一般的には特別条件などが付かずに保険加入できることが少なくありませんので(保険会社によって異なりますので一概にはいえません)、まずは保険会社や保険に強いFPに確認してみましょう。